博多人形は400年以上の歴史を持つ「素焼きの土人形」で、明治以降、日本の代表的な伝統的工芸品と親しまれ、パリなどの国際的な博覧会で高い評価を受けました。現在でも100名近い作家達が、伝統技法を活かし今の時代を取り入れた新たな作品を制作しつづけています。
- 作者が構想を練り、デッサンしたものに基づいて原型を作ります。
- 原型に石膏で型を取ります。人形の姿が複雑な作品ほど数多くに分けて型とりを行います。
- 原型から取った石膏型に、粘土を指で強く押しつめ原型と同じ人形を作ります。
- 焼成した生地に胡粉などで、肌の部分を塗り、次に着物の模様や帯などの部分を書き込んでいきます。
- 面相筆を用いて「口紅入れ」「目入れ」「まゆ毛かき」など博多人形の生命ともいえる表情をつくりあげていきます。
- 写実性に富んだ「美人もの」と呼ばれる博多人形の出来上がりです。
国際的なデザイン情報の発信拠点である東京ミッドタウンにて開催された2013年の特別展では、古き良き伝統工芸と新しい感性が融合した芸術品と紹介され、高い関心を呼びました。第一線で活躍する人形師たちが、人形一体につきおよそ一ヶ月を掛け、丹精込めて作り上げた芸術作品です。